読書の効能 人生を変えたいなら本をたくさん読もう

こんにちは、こえりです。

突然ですが読書は好きですか? こえりは小説も実用書も漫画も雑誌も好きです。

昨年からオーディブルでの耳読書も取り入れたところ読書スピードがあがり、年間読書量は100冊を超えました。

こう書くと生粋の読書家のように思われるかもしれませんが、世の読書家たちのように子供の頃から絶え間なく読み続けてきたわけではありません。

転機となったのはリーマンショック後の不景気です。

「早慶出身者でも仕事が決まらなくてコンビニバイトをしている」などという話にいとまがなかった頃、こえりは「ワーキングプア」「高卒」「資格は運転免許のみ」と、完全に詰み状態。

そこからなんとか人生を変えようと思い立ち、ビジネス本や自己啓発書を手に取りました。

読書をするようになって一番変わったのは自分の意識です。

それまで受動的かつ刹那的に生きてきていたことを自覚し、自分の人生の手綱を自分で握る覚悟ができたことで、

意識が変われば行動が変わる、行動が変われば習慣が変わる、習慣が変われば人格が変わる、人格が変われば人生が変わる

という名言を体現することができました。

「100冊のそれなりに役に立った本」は「人生を変えた一冊」に匹敵する

こえりは確かに読書を通して人生が変わりましたが、それは「人生を変えた一冊」のおかげではなく、それなりに役に立った本を大量に読んできたからです。

たくさんの本を読むことで「核」といえるものの輪郭を理解し、少しずつ自分のものにしてきました。

自分の人生を180°変えるような本に出合えるかどうかは運の要素が大きすぎるので、「人生の方向が0.1°~10°くらい変わったかも」くらいの影響力を持った本を100冊読む方がおすすめです。

少しずつ方向を変え、前に進んでいくことで、よりはっきりと自分の人生の舵取りしている感覚が得られます。

こえりの知人(天に何物も与えられたタイプの超人)が以前「世の中に出ている大量の自己啓発やビジネス本はみんな名著の焼き直し。大本となった名著を読めば十分だよ」と言っていました。

確かにテクノロジー分野などを除けば、だいたいの自己啓発本(ビジネス本から心理学やスピリチュアルまで)は100年近く前に出た名著と同じことを言っています。

けれどそういった本は難解だったりボリュームがあったりで、一読しただけで理解して定着させるのは常人にはなかなか難しいもの。

独学で法律の勉強をしようと思っても、法文を読むだけですべてを理解して身につけるのは難しいですよね。

参考書や逐条解説書、さらにはネットの解説などを見て理解してから覚えていった方が確実です。

読書も同じです。

一見遠回りに見えても軽く読める本をたくさん読んで、根底に流れている「核」の部分を自分で見つけて実践を繰り返した方が結局早く本質にたどり着けるのです。

読書術はベストを吟味するよりもベターな方法を取り入れよう

周囲の人たちを見ていると、本をあまり読まない人ほど「読んだ本に書いてあることを漏らさず身につけたい」「せっかく読んで身につけるならすぐに役立てたい」と考える傾向があるように思えます。

ただ、この考え方は少し危険。

いままで読書術関係の本を読んできて、個人的に効果を感じたのは

  • 本を読み始める前にその本を読む目的を明確にする
  • 覚えておきたい部分、気に入った部分に傍線を引きドッグイヤーで印をつける(本の角を折る)
  • 読了後に傍線部分をメモ帳などに書き出す
  • 線を引いた理由、感想、それをどういった行動に移せるかなどの活用アイデアをメモする
  • 簡単なレビューを作る

などです。

……面倒くさくないですか?

効果は確かに感じましたが、もちろん続きませんでした。

その点、何も気にせずにたくさん読むだけの多読であれば(一冊ごとの定着率は低いですが)低負荷で続けられるので最終的にたくさんの本から情報を集められます。

勉強でもダイエットでも習慣化でもそうですが、最初のうちはとにかく続けることが一番のハードルです。

読書術を実行するために読書が億劫になってしまっては本末転倒なので、これくらいのゆるさがいいのです。

まずは続けることにフォーカスして、「大変だけどベストな方法」よりも「負荷が少ないベターな方法」を取り入れてください。

ちなみに、こえりが今でも続けている読書術(?)は「目的を決めてから読書をする」「傍線&ドッグイヤー」くらいです。

それすらそのときの気分によってやったりやらなかったり。

多読で王道のエッセンスを身につける

自己啓発本やビジネス本をはじめ、勉強法やキラキラ起業本、スピリチュアル、なんならダイエットや家事系の本を読んでいても、共通する「核」のようなものがあることに気が付きました。

たとえば何かを達成したいと思った場合、それが自己成長であっても断捨離やダイエットであっても

  • 「自分なんて」という考えを捨てる(自分を信じる)
  • 自分の本当の望みを知る
  • 自分の強みと弱みを知る
  • ゴールを設定する
  • そのゴールを達成した人と同じ思考や行動を取り入れる
  • スモールステップで実践していく
  • 実践しながら調整していく

といったルートを必ず通るのです。

本のテーマや想定している読み手に応じて詳しく解説するために分割されたり省かれたりしますが、基本的な流れはだいたい同じです。

つまり、たくさんの本を読めば読むほど、さまざまな角度や目線から普遍的なエッセンスについての説明を読むことができるのです。

また、これは特にスピリチュアル本や自己啓発本で多いのですが、「とてもいいことが書かれているけど著者の意見が強すぎて人には勧められないな」「この本しか読んでいない人が全部を真に受けてしまったら外の世界と折り合いがつかなくなってしまいそうだな」と心配になるような本も存在しています。

そういった本の影響をもろに受けてしまうといわゆる「信者」「カモ」といったものになる危険性がありますが、「たくさんの本からエッセンスを拾い集める」という意識で多読をしていれば悪影響から身を守ることにもつながります。

定着率を上げるためにも「一冊をじっくり」よりも「さらっと多読」

「何かについて知りたければ同じジャンルの本をまとめて何冊か読もう」と聞いたことはありませんか。

著者ごとに考え方や説明の仕方が違っていても、同じジャンルについて知見のある人達によって書かれた本であれば「核」となる部分は変わらないはずです。

そのため、同じジャンル内の違う著者の書いた本を何冊か読み、同じことを言っているところと違うことを言っているところを把握していくことによって要点をつかみやすくなる、という理屈です。

客観的な視点を持ちやすいといった面からも、興味をもったジャンルについては複数の著者の書いた本やターゲットが異なる本をまとめて読むことをおすすめします。

と、偉そうなことを言いましたが、こえりは戦略性が低く衝動性が高いので、そのとき読みたい本を読みがち。

同ジャンルの本をまとめて5冊買っておいたのに全部読み終わるのに半年近くかかるなんてこともザラでした。

こえりのように戦略的な読書ができないタイプが戦略的読書タイプに追いつくにはどうすればいいのか。

答え:物量で殴る

つまり、本を読む速度を早くして大量の本を読んだり同じ本を周回したりすることで、普通の速度で戦略的な読書をする人と同じくらいの効果を狙ったのです。

読書スピードが上がる→短時間で大量の情報をインプットできる→重要な部分が重複しているので定着する

という作戦です。

例えば月に2冊読む人が5冊の関連書籍を読み切るのに5ヶ月かかっていた場合、月に10冊読めるようになれば、買っておいた5冊は1ヶ月のうちに読み終われるということ。

たとえ間にほかのジャンルの本が挟まっていたとしても、これはもうまとめて読んだと言ってしまっても過言ではないはずです。

再読のタイミング

いろんな本を読め、同じ本をじっくり読むな、とお伝えしてきました。

これは、本に書いてあることを一度の読書で自分のものにしようというスタンスはおすすめしないということです。

じっくり一ヶ月かけて一冊を読んで、読み終わるころには最初の方に書かれていた内容を忘れてしまうくらいなら、一週間で読み終わるペースでさらっと読んだ方が記憶に定着します。

さらっと読むだけでは理解が薄いと感じるかもしれませんが、その場合は同じペースでもう一度読み直せば大丈夫。

漆やネイルのようにうすく塗り重ねていくことで、知識も強度が増し立体感がでてくるのです。

こえりはオーディブルでの耳読書は基本的に2周することにしていますし、理解度が薄い自覚がある本も読み終わったらすぐにもう1周しています。

読んだ当時はあまりピンとこなかったけど数年後に読み返したら理解できるようになっていた、なんてこともあるので、時間が経ってからの再読もおすすめです。

定期的に再読をして成長を実感できれば自分に自信がつきます。

まとめ:人生を変えたいなら本をたくさん読もう

今から思えば20代半ばなんて全然若くていくらでもやり直しできるように思えますが、当時は新卒正社員ルートから一度でも外れると取り返しがつかないと考えられていました。

ブラック企業で心身を壊してしまったこえりは低賃金の非正規雇用でリスタートすることになったのですが、読書と出会えたことで意識が変わり、仕事の効率化や人間関係の構築の仕方から自身のメンタルを安定させる方法などを身に着けた結果、仕事もプライベートも充実させることができました。

非正規で仕事を充実させたところでいいように使われるだけでは?と思われるかもしれません。

ですが、いいポストが空くたびに優先的に声をかけてもらえたおかげでわらしべ長者的に年収が上がっていったことや、某ハイクラス転職サイト経由で大手企業からスカウトがきていること(そもそも非正規のアラフォーがそこの審査を通ったのもすごいのでは)などを考えるとメリットの方が多いと感じています。

自分の人生をよくしたいという目的に沿って読書を続けていけば、本はかならず血肉になっていくはずです。

ぜひジャンルにこだわらずたくさん読んでみてください。