こんにちは、こえりです。
人様に自慢できるような金額ではありませんが、寄付を始めて10年が経ちました。
寄付は人のためにするもの、と思われがちですが、実際毎月の寄付を始めてみると社会の役に立てている感覚を持てて自己肯定感の改善に役に立ち、さらに「自己責任」の呪縛からも解放されて……と、自分のためになったこと感じることが多くありました。
この記事では寄付を行うことで自分に返ってくるメリットを紹介したいと思います。
「寄付はお金持ちがするもの」ではない
そもそも、こえりの周りやSNSなどを見ていると「寄付や親切は余裕がある人がするもの」と考えている人が多いようですが、本当にそうでしょうか。
イギリスのチャリティー団体CAFとアメリカの調査会社であるギャラップ社(クリフトンストレングスを提供している会社)が調査・発表を行っている「World Giving Index(世界人助け指数)」という指数があります。
- 外国人や助けを必要としている知らない人を助けたか
- 寄付を行ったか
- 組織的なボランティア活動に参加したか
といった項目のアンケート結果をもとに順位が付けられるのですが、それによると日本は下位常連国です。
また、他のG20諸国の中でも上位に入っている国は多くありません。
相対的に豊かな人が多いはずのG20の国々よりも寄付や親切を行っている国が多いということは、「寄付や親切は余裕がある人がするもの」とは言えないでしょう。
寄付をするメリット
他者貢献によって自己肯定感を高められる
寄付を通して支援活動に参加することで、自分自身が社会の一員であるという感覚が満たされます。
これはマズローの欲求のうち、「所属欲求」を満たす行為にあたります。
また、人類はもともと集団で生活していたため、他者へ貢献する=集団の役に立つ行動に対して幸福を感じるようにできています。
もちろん身近な人や街で困っている人に親切にする、といった対面での親切でも幸福感は得られますが、自己肯定感が低い人の他者貢献は自己犠牲的で依存的になりがち。
その点健全な団体への寄付であれば、自分をすり減らすことなく自己肯定感を高められます。
また、寄付は平たく言うと「あなたたちを信頼してお金を出すのであなたたちがいいと思う方法で使ってください」ということ。
ちょうど健全な自他境界線を引く練習をしていたこえりにとって、「金は出すけど口は出さない」「お金をもらったら使うし使い道は報告するけどこちらから“金を出せ”とグイグイ要求はしない」という関係性はいい練習台になりました。
実際にボランティア活動をするよりもハードルが低い
ボランティアなどの社会貢献活動をしたことがない人にとって、ボランティア活動は時間的・体力的にも取り組むハードルが高いものです。
そもそもどういった活動が必要とされているのか、どうすれば活動に参加できるのかといった情報収集をするところからスタートしなければいけません。
フルタイムで働いている、小さな子供がいるといった場合はさらにハードルが上がります。
このように実際にボランティア活動を行うハードルの高さに比べると、お金を払うだけで専門知識を有した人たちの活動を後方からサポートすることができる寄付はとても手軽な方法です。
また、寄付をした団体の活動実績などを見れば情報も自然に集まってくるので、「自分もやってみたい」「もっとこういう感じの活動の方が自分に向いているかも」など、ボランティア活動を行うためのハードルが下がります。
自己責任論から解放される
こえりが寄付を始めた頃は自分に対しても他人に対しても自己責任論で考えてしまいがちでした
今思うとこえりの自己責任論は「置かれた環境でベストを尽くせない自分が悪い」という、環境に適合するための努力以外は認めない、とても受動的で単純な考えだったと思います。
ですが、寄付先の団体から定期的に送られてくる活動レポートを見るうちにだんだんと、「社会は変えることができる」「その責任は社会の一員である私にもある」「弱者が悪いわけではない」といった感覚に変わっていきました。
考え方は常に変わっていくものですし、「絶対的な正しい考え」が存在するとは思いません。
でも「環境は変えられないから努力して合わせるしかない」という考えよりは「環境は変えられるし別の環境に移ることもできる」という考え方をしている人の方が無駄な努力をせずに自分の力を発揮できるはず。
それまで社会活動に興味がない、というかどちらかというとそういう活動をしている人たちに対して苦手意識を持っていた、という人ほど、間接的に社会活動に参加することによって世界ががらっと変わって見えるかもしれません。
定額寄付で無意識に徳を積もう
せっかく寄付をするのであれば、一時的なものではなく定額の寄付をするのがおすすめ。
定期的に会報誌などが送られてくるので自分の寄付が誰かの役に立っていることを実感できます。
団体によって500円や1,000円といったラテマネー程度の少額寄付から受け付けているところも多くあるため、思ったほど抵抗はないと思います。
ちなみに寄付を始めた当時のこえりは実家暮らしとはいえワーキングプアでした。
とうぜん生活には余裕がなく、われながら「人助けの前に自分をなんとかした方が……」と思いながら申し込んだのですが、金額が少なかったのもあり生活への影響はまったく出ませんでした。
毎月自動で支払われているので会報誌が届いたとき以外は寄付をしていることを正直忘れています。
無意識で人助けをしているなんて、すごく徳を積んでいそうです(笑)
まとめ:「低額&定額」の寄付は自分にもメリットがある
寄付は心に余裕のある人がするのだと思っていましたが、逆に寄付をすることで心に余裕ができるのだと思います。
こえりは寄付を通して自己肯定感が上がり自他境界がはっきりし、自己責任論から解放されて能動的に生きられるようになりました。
そのためこの記事では自分に起こる副次的な効果を中心に寄付のメリットを紹介してきましたが、そうした効果がなかったとしても自分のお金が社会の役に立つというだけで十分にメリットです。
もちろん無理をしてまで寄付をする必要はありませんが、ラテマネーを使いがちだったり解約しそびれていたサブスクがいくつかあったり……という人は、その分の金額を寄付に回すことを検討してみてはいかがでしょうか。