こんにちは、こえりです。
ジュリア キャメロン『ずっとやりたかったことを、やりなさい』(サンマーク出版)を7年ぶりに再読しています。
本書の出版は20年以上前ですが、意識高い系界隈や手帳界隈では定番となりつつあるモーニングページを世に紹介した本ということもあり、いまでも読まれ続けています。
内容は自己啓発書というよりは十二週にわたって行う研修本(ややスピリチュアル寄り)といった方がしっくりくる感じ。
週ごとにワークや課題が設定されており、自分自身を深掘りし、自分の中に眠らせていた創造性をよみがえらせていきます。
前回読んだときはモーニングページ以外の課題にはほとんど手を付けていなかったのですが、せっかくの無職期間、いまやらないでいつやるのか?ということで一週間ごとのエクササイズとワークにじっくり取り組みながらの再読です。
四週目の課題である「一週間活字を読まないエクササイズ」の効果が著しかったので紹介しようと思います。
「一週間活字を読まないエクササイズ」とは
「一週間活字を読まないエクササイズ」とは『ずっとやりたかったことを、やりなさい』の十二週間にわたるエクササイズの中の四週目のワークのひとつです。
ネット上の文字については言及がありませんが、本の発売時期のインターネット普及率を考えるとインターネット、特にSNSもNGとするのが妥当でしょう。
全十二週のうちの四週目のワークとしてはかなりハードルが高いな……とひるみますが、以前からインプットが過剰な自覚があったので挑戦してみることにしました。
さすがにガチガチに活字を禁止するのは不安だったので独自の解釈でアレンジして、「インプット断ちチャレンジ」としました。(初めて作る料理でもレシピ通りに作らないアレンジャーですみません)
開始前の状況と問題点
このチャレンジを行う前のこえりは一日の大半をオーディブル読書とSNSに使っており、明らかにインプット過多でした。
メインのSNSはX(旧Twitter)、オーディブルは基本的に2.5~3倍速、YouTubeは1.5~2倍速が基本。
年間読書量はオーディブル含め150冊くらいです。
対するアウトプットは数ヶ月放置していたこのブログと日々のモーニングページ(週5くらい)、同じくインプット中毒の友人との情報交換といった程度。
開始時点で自覚していた問題点は次の通りです。
- インプットに対してアウトプットが少なすぎる
- 際限なく情報を集めてしまう
- 疲れていても情報収集を止められない。かつ、疲れてればいるほどジャンクな情報に目が行く
- 本来インプットを行わない方がいい状況(マインドフルネスのための散歩やトイレ)でもインプットをしていないと気が済まない
こうして書き出してみると明らかに依存傾向がありますが、うすうす自覚している程度で特に対策はしていませんでした。
「インプット断ちチャレンジ」の実践ルール
自分にとって控えるべきインプットと問題ないインプットをより分けていきました。
- 読書(オーディブル含む)
- SNS、YouTube(ポモドーロタイマーやBGMとしての利用は可)
- ネットニュース
- 新聞
- 英語のコンテンツ(洋書、ネットなど)
- ウェブ検索(なるべく最小限に抑える)
- 日課の勉強
- 音楽を聴く
- 映画、ドラマ、アニメ視聴
- ラインやメールでのやりとり
- アウトプット
自分で速度を変えられない映画、ドラマ、アニメ視聴と、日本語に比べてインプットにかかるペースが遅い英語のコンテンツは今回の活字断ちの対象から外しています。
インプット断ちと言うにはだいぶゆるいですが、一応理由があります。
日ごろのインプット過多の問題点のうち、
- 本来インプットを行わない方がいい状況でもインプットをしてしまう
- 本来想定されている速度を超えてインプットを行っている
の2点がインプット依存の大きな理由であること。
こえりの性格上、最初から厳しくしすぎると続かない恐れがあること。
といった理由からこのくらいのゆるさで開始しました。
英語のコンテンツについては今後英語力が向上したらNGにするかもしれません。
また、普段からテレビは見ないのでここにはあげていません。テレビを見る習慣があった場合はニュース番組とバラエティは禁止にしていたと思います。
感想と効果1:とにかく暇になる
さて、いよいよ感想と効果について書いていきます。
活字断ちチャレンジを始めてすぐに実感したのは「暇」ということ。
無職とはいえ毎日5時間ほど勉強をしており、健康維持のための散歩やら家事やらこなしていると一日はあっという間に過ぎていきます。
常に時間に追われている感覚があったのですが、インプットを断つだけでこんなに時間ができるのか、と愕然。
やることがないので自然と夜は早く布団に入ることができ、結果として睡眠時間が伸びました。
感想と効果2:普段後回しにしがちなことに取り組める
あまりに暇だったため、二日目以降は以前取り掛かったまま止まっていた断捨離&大掃除の続きをしてみました。
特に物の配置を見直す作業などは案外時間がかかるもの。じっくり時間をかけて取り組むことで一気に終わらせられました。
また、インプット断ちの最中には作り置きなどの料理や普段作らないようなお菓子を作ってみるのもおすすめ。
作り置きをする際はお酒を片手にオーディブルを聴きながら、というキッチンドランカー一歩手前のこえり(ゆるソバキュリ挫折しがち……)ですが、音楽を聴きながら(時にはノリノリに踊りながら)料理をしているとお酒を飲みたくなることもありませんでした。
これはインプット断ちが終わってからも定期的に取り入れたいです。
感想と効果3:マインドフルネスになる
「知識量が多いのに脳内図書館が無秩序で汚部屋状態」と評されるこえりの頭の中は常にごちゃついています。
何をやっていても思考はあちらこちらへ飛びがちで、音読をしながら別のことを考えるくらいは朝飯前(まったく自慢にできない特技)。
こんなこえりでもインプット断ちチャレンジを始めて3日ほど経ったあたりから目の前のことに集中できる時間が増えました。
最初のうちは勉強や家事がはかどったり運動のハードルが下がったりといった変化にも「ほかにやることないもんな」と斜に構えていたのですが、それにしても思考がどっしり落ち着いている気がします。
目の前のことに集中している時間が増えるということは、マインドフルネスな状態でいる時間が増えたということ。
それに伴って日常動作のフットワークが軽くなりダラダラする時間が減りました。
汚部屋脱出の第一歩が「入ってくるものを減らす」であるように、脳内整理も「インプットを減らす」ことが重要なのかもしれません。
感想と効果4:アウトプットが楽になる
理想的なインプット:アウトプット比は3:7と言われています。
こえりはこれまで100:5くらいでしたが、インプットを半強制的に減らすことでアウトプットの比率が相対的に増えました。
アウトプット量自体は特に増えていないのですが、なぜかアウトプットをする際の負荷が減ったのを感じました。
例えるなら、これまでインプット過多の汚部屋で入口付近のものしが取り出せなかったのが、片付いた部屋の奥まで探せるようになった感じ。
やみくもにインプットすればいいというわけではないと身をもって知ることができました。
まとめ:活字を読まないエクササイズはインプット過多の人にこそおすすめ!
旅行以外のタイミングでインプットが制限されたのは人生初といっても過言ではありません。
終わって二週間もするといつものインプット過多の状況に戻ってしまいましたが、心身共に健康、というか健全に過ごせて実りの多い一週間となりました。
マインドフルネスの感覚が忘れられないので月イチ間隔で一週間のインプット断ちチャレンジを継続するつもりです。
実は今まさに二度目の活字断ちチャレンジの真っ最中なのですが、来月以降はデトックスに最適なタイミングと言われている新月前の一週間をインプット断ちウィークにしようと考えています。(ついでに禁酒もしてデトックスウィークにしてしまおうか)
週に1日だけ、または週末だけのチャレンジでもデトックス効果を感じられると思います。インプット過多の自覚のある人はぜひ取り入れてみてください。