こんにちは、こえりです。
30代に入ってから英語学習を再開し、コツコツ続けています。
文法とボキャブラリーをイチからやり直し、リスニングに精読に……と、基礎的をメインに学習してきて早数年。
そろそろ英会話を始めようと思ったのですが、ただでさえ人見知りな上、英語で話すことにまったく慣れていない状態で30分も誰かと話すなんて考えただけでも冷や汗が……。
というわけで、オンライン英会話をするための会話力をつけるためにYou Can Speak(ユーキャンスピーク)を購入しました。
(服を買いに行くための服を買う、みたいな……)
ユーキャンスピークは、ひらたく言うとオンラインでできる瞬間英作文の教材です。
「瞬間英作文ができるようにならなければ英語を使いこなせるようにはならない」とわかっていても紙の教材だとどうしても続かなかったので、自分を追い込むために価格も高いけど効果も高いタイプの教材に投資することにしました。
教材の進み具合としてはまだ6割くらいですが、先日ついに学習時間が100時間を超えたので、今の時点で感じている効果を紹介していきます。
(こえり注:サイト内の学習時間ではなく自分でメモをしている学習時間なので模範解答のオーバーラッピングをしている時間なども含めます。)
学習時に気を付けたこと
これまで英語を話す機会があるときは、事前に会話の流れを脳内シミュレーションして、あらかじめ頭の中で必要になりそうな文章を作っていました。
事前に準備できない状況で英語を話すときは「どこかの教材などで見かけた文章を流用して単語を入れ替える」で対応することがほとんど。
自分でイチから文章を作る自信がなかったのですが、これは「間違った英語、変な英語は話したくない」というプライドの裏返しでもあります。
この厄介なプライドをなんとかするにはとにかくたくさん勉強して自信をつけるしかありません。そしてそのためにはたくさん間違えて恥ずかしい思いをしながら乗り越えていくのみです。
そこでユーキャンスピークを使って学習するときは「脳内で英作文してから話す」ことを禁止しました。
英語を話すときの瞬発力があがった
最初のうちは簡単な文すら口から出てこない自分に落ち込みましたが、
- 沈黙しない
- とにかく何でもいいから口に出す
- 口に出した主語をもとに文章を組み立てながら話す
- 構造を意識する
ということを意識しながら練習するうちに「頭の中にS(主語)のブロック、V(動詞)のブロック、O(目的語)やC(補語)のブロックがあって、そこに必要な単語を必要に応じて変化させて置いていけば文章になる」という感覚がついてきました。
ブロック構造の感覚が身に付いたことで特に効果を感じているのは疑問文や受動態の文章を作るときです。
ちょっと複雑な文章になると脳内英作文をした文章を口にしているうちに途中で迷子になりがちでしたが
(Is your brother……is……a doctor?みたいな……)
脳内にブロック置き場ができたおかげで「自分が何をどこまで言ったか」「このあとどの情報を言わないといけないか」を把握できるようになり、迷子になる機会が格段に減りました。
まだ完全ではないので話しながら「あ、これ受動態で言った方がいいかも。というかこのままだと文章を仕上げられない」と途中で言い直してしまうこともありますが、これは今後英文作成能力が向上すれば最初から受動態で言えるようにもなるし、能動態でも文章を完結させられるようになると思うので、現時点ではよしとしています。
「通じる英語」を言えるようになった
始めたころは日本語の文章を読んでも頭が真っ白になって何も浮かばなかったり途中で止まってしまったり……
と、そもそも全文言えないことが多く、正答率は10~30%くらいでした。
最近では正答率50%を超えることも珍しくなくなってきましたが、間違えた場合も「模範解答とは違うけど会話ではおそらく通じるだろう」と判断できるようなものが増えてきました。
ちなみに正誤判定は自分でできるので語彙や態が違っているだけで文章として問題なく話せたなら正解としても大丈夫。
こえりは自分では浮かばない言い回しや語彙を使えるようにしておきたいので、そういうときはあえて不正解として復習に回しています。
そもそも「会話では通じるはず」「不自然かもしれないが文法的には間違えてないはず」といった判断ができなかったところからのスタートなので、成長を感じています。
コンフォート外の語彙や言い回しが身についた
日本語を話す/書くときでもそうですが、自分になじみのない語彙や言い回しを自分から使うことはほとんどありません。
たとえばこえりは「時々」という日本語を英語にするときには「sometimes」を使いがちなのですが、模範解答では「at times」「once in a while」など、「知っているけど自分では使わないボキャブラリーや言い回し」が使われていることがあります。
そうした語彙が使われた文章をシャドーイングやオーバーラッピングで口になじませ、復習の時には「at times」や「once in a while」を使って文章を作ることで「知っている語彙」から「使える語彙」にランクアップさせることができます。
また、これまでTOEICや英検の対策を中心に基礎的な学習をしてきたこえりはイディオムや会話ならではの短い言い回しに弱いのですが、そういった面もカバーされているので会話時の語彙強化に役立っています。
上級者には意識的に慣れない語彙を使って英作文や英会話をしている方が多いですが、口で言うより面倒です。そもそも英会話に慣れていない段階で取り組めてやり方のイメージが湧いたのはラッキーでした。
脳内瞬間英作文ができるようになった
英語上級者がおすすめする勉強法として、「目に入ったことをなんでも頭の中で瞬間英作文してみよう」とか「英語で日記を書こう」といった言説を見かけます。
こえりも何度か挑戦したことがあるのですが、これが実はかなり難しい。
単語だけでも浮かべばいい方で、基本は真っ白。
文章を作れた場合でも、それが英語として正しいのか間違えているのかも判断できないレベルなのにこんなことをして意味があるのか……?と一瞬で挫折しました。
(お恥ずかしい話ですが当時すでにTOEIC800超えて2年ほど経っていました……)
こんな体たらくだったこえりですが、ユーキャンスピークで瞬間英作文を続けるうちに脳内瞬間英作文もできるようになってきたのです。
これでやっとバイリンガルの人たちが口をそろえておすすめしている方法に取り組むための土台ができました。
文法力が強化されてインプット力も上がった
実は英語のやり直しを始めてから文法にはかなり真剣に取り組んできたので、それまでも英文の構造が取れなくて悩むようなことはほとんどありませんでした。
ただ、急いで読むと要点を見落としてしまったり、一度では理解できずに返り読みしてしまったり、文法上の間違いを見抜くのは苦手だったり……と、英文法が体に根付いているという感覚にはなれなかったのです。
ユーキャンスピークでは文法的に難しい文章はでてきません。
おそらく高校1年くらいまでの英文法が身についていれば「模範解答の英文が理解できない」ということはないはずです。
インプットで知識として身につけた文法を、ユーキャンスピークでアウトプット、つまり実際に使い続けたことで、やっと「知っている」の段階から「身につく」の段階に移れた感覚があります。
文法が実用レベルで身についたことでインプット力にも変化が起こり、TOEICや英検準一級レベルの文章であればほとんど一発で構造を把握できるようになりました。
まとめ: オンライン英会話を始める前にYou Can Speak(ユーキャンスピーク)で基礎力を付けよう
You Can Speak(ユーキャンスピーク)は実際の英会話力を向上させるというよりも、英会話をするための基礎体力をつける教材です。
1年で49,800円、2年で59,800円とかなり高額なので申し込むまでに年単位で悩んでいたのですが、実際利用してみて値段以上の効果を感じています。
こえりは1年コースで申し込んだのですが、期限近くになってもう1年分延長しました。
高額とはいえ、月額に直せばオンライン英会話とほとんど変わりません。
実際に英会話を始める前のウォーミングアップとして学習するうちに少し度胸がついたので、AI系のスピーキングアプリのSpeakでの学習も開始しました。
ユーキャンスピークは「構造を意識して言いたいことを言える練習」、Speakでは「英語のラリーをする練習」というように併用しています。
リアルな英会話が野球の試合だとすると、オンライン英会話は練習試合、YCSはバッティングセンター、AIスピーキングアプリはライバル校のピッチャーを模した練習台といった感じ。
こえりと同じようにコミュ力に難を抱えた方にはぴったりの学習法なので参考になれば幸いです。